No.5
タイトル:10年は取り戻した?
試乗車:ホンダ CR-Z

 自分が好きになったカーメーカーのホンダ。そのホンダからホンダらしさが薄くなってもう十数年ぐらいは経っていようか・・一般的にはいろいろな意味でよく売れる車を作り、世の勝ち組としてこの十数年は過ぎて来ているが、長年のホンダファンであった僕の心を遠のかせたのもまた事実。そんな中で、やっとホンダらしさを取り戻す一台がデビューした。CR-Zである。CR-Xを所有していたことのある自分にとって、これはスルー出来ない一台。もちろん試乗してまいりました。さてさて・・・心を揺さぶる車なのか?
エクステリア
 4輪車の形というよりも,最近見かけるハードなスクーターのように、可能な限り落とし込んだフロントマスクは収めたいもののサイズとの戦いをよく現している。サイドのラインもリヤの絞り込みも同じ流れだが、細かいところを作り込んだ分、見た目より実際の線は滑らかで優しい。ちょっと不思議な感じだ。ハイブリッドカーとしては十分攻撃的な形とも言える。
インテリア
 インパクトのあるメーターだが、多くの情報をコンパクトなスペースでうまく表現している。しかし、右側のタッチスイッチやそのパネルの類がフラットな色使いでなく、光沢があるのがちょっと残念!オプションでカーボンパネルなどが出るに違いない。ドアのメタル感はいいと思う。オーディオパネルにAUX端子があるのは非常に嬉しい!気軽に音が使える!TYPE R? 仕様の内装が出てきそうな気がする・・・・
走行安定性
 CRの名に恥ない走りは??まずはノーマルモード!(状況に合わせる3つのモードを持つ)このご時世!エンジンは元気いっぱいとは言えないにしても、モーターによるアシストは絶大なものである。普段使いにトルク不足は無い。ECOモードはハイブリッドの証!ホントに環境に優しいい感じで走ることができる。そして、スポーツモード!これは圧巻!まさにハイブリッドならではのトルク感とエンジンレスポンスの融合!これはまさにホンダらしい。バッテリーの重量増分さえもコーナリングの邪魔にならぬように味付けしたサスペンション。久しぶりに高い次元のコーナリングが楽しめました。インサイトよりも静粛性やしっとり感が格段に向上しているのはサスペンションのみならず、タイヤによるところが大きいと思う。オーナーになる人はこのクラスのタイヤから安物タイヤにしないことが肝心だ!どんなにこじった運転でも平気で車がこらえてくれる。すごい!
 しかし、残念なところもある。今の裏返して,使う人によってレベルが変わらないと言うことは道具としての使いこなす楽しさは減少するということ。そこに不満を感じたら,メーカーオプションなどで仕様変更が必要なのかもしれない。私個人としてはパワーステのアシストのプログラムがイジリたいと思いますが・・それは無理でしょうね!今回の車でホンダらしさはすこし戻ってきました。でもあと10年分の進化は欲しいところ!画期的な触媒のディーゼルに、このハイブリッド!そして,何でもステアリングのサーボアシストでごまかさないで機械的に路面を伝える技を磨きこめば、F-1にまで出ていたメーカー!ホンダ!としての注目度がまた帰ってくるのでは??と思います。ぜひ頑張って欲しいものです。
 やっぱ〜くるまはのってみにゃ〜わからんけ〜!


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