No.10
タイトル:進化する立方体
試乗車:日産 CUBE

 初代CUBEが発売された時、良くも悪くも「独特の個性」と言う点では郡を抜いていた。歴代のCUBEもその個性を継承しつつ、その進化であるが故、デザイン変化の難しさを背負ってきたと思う。以前のライバルの「b○」はストリートチューン風で一世を風靡したが今は敵ではない。新たなるユーザーを開いたのはやはりCUBE!一見変わってなさそうなのに細部まで見直され、まるで原石を磨きこむかのように作り続けた、飽きの来ない質感はまた新たなる一歩を踏み出していくに違いない。そんなCUBEのカタログに出ないところを検証しよう。
 エクステリア
大まかには相変わらずのパッケージと言いたいところなのに、隅から隅まで手が入っています。四角く見せた丸!?丸く見せた四角!?イメージにすると漆の重箱・・・的な、四角いのに鋭い角は無い優しいデザインです。特にAピラーはフロントガラスのラインを遮って、ドアラインと融合しているので先代とガラッと変わった印象を受けます。おしりのラインも綺麗でスバルのR2でしたっけ「ソフトクリームが解けたような感じ」のライン以来の美しい曲線です。
 インテリア
 椅子に座ってエンジンをかけて最初に思ったことが・・・天才バカボンに出てくるおまわりさんの顔!メーターから「逮捕するぞ!」って聞こえてきそうな気がした。冗談はさておいて、全体から伝わってくる空間の印象が実に柔らかい!クッションと言う意味も含めてだが、内装全般、無駄な線が無い。大体、一つや二つぐらいは妥協したであろうスペースやラインがあるものだが、そういった印象をまったく受けない。生活用陶器の曲線のような無駄の無さである。伝えてくる情報も十分で操作もシンプル、使う人によっては意味不明な装備もキーホルダーのサブホルダーや携帯のデコレーションのような物と思えば理解いただけると思う。実に素敵である。
 走行安定性&総評
 進化が止まらないのはここでした。走り出すと静かに、滑らかに加速するCVT、そして操作に違和感無く追従するステアリングフィーリング。実に心地よい乗り心地と静粛性。これって1500ccクラスのはず!?確実に一クラス上ですね。後ろに荷物を積むことさえなければ、間違いなくクラストップの仕上がり具合です。サイズが小さいので、最小回転半径も軽四並みに感じ、リヤのハッチも横開きだから、身長や体力を考えずに使える。何より純正ステレオにAUX端子がありi-podなどで音楽を聴くことも可能!スピーカーをもう少しグレードアップすればすこぶる心地よいリスニング空間にもなる。見た目より、「見る目」持って選んでみてください。エンジンも格段に良くなっています。不景気が続いているけど、こんな車が作れているので、日本の技術はまだ少し安心です。
やっぱ車はのってみにゃ〜わからんけ〜


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