No.8
タイトル:要は意識の問題!
試乗車:トヨタ CROWN“HYBRID”
 「いつかはクラウン」で私たちの世代ではおなじみのトヨタ「クラウン」そのグレードもさることながら、作り方から行き届いた心遣いが、オーナーの満足と優越感をくすぐる高級車。そんなクラウンにハイブリッドがでた事と、この形の試乗の回数が100回目を迎えたひとつの節目として、日本を代表する、高級車の代名詞「クラウン」を、今も変らず「いつかはクラウン」で在り続けているのか?検証するために試乗してまいりました。
 エクステリア
 ZERO CRWON発売以降、イメージ的に大きな変更点はないが、少し見慣れた感のあるフォルムが飽きない形のクルマを上手く表現している。「新しい」や「古い」ではない、いつでも高級車であるというポリシーを塗装の深さや美しいラインから感じる。
 インテリア
 内装の作り付けは、そのデザインと隙間の作り込みで、力の入れ方がよく判る。きちんとした精度と取り付けを行わなければ、これだけの美しく、静かな形に仕上がらない。気になったのが走行中FM。音楽を聞いていたのだが、最近のサラウンドシステムやホール感のある音だけでなく、振動や音の回り込みが少ないのとは少し違った、音空間があった。実態がよくつかめなかったのだが小さい声の会話も伝わるのに、静寂と違う不思議な空間だった。本来、内装と遮音材で大排気量のクルマは低域の音と振動を重々しく伝える感じがあるのだが、FMの極低域と回りこみ音が抜けた感じで・・理由は判らなかった。あれはなんだったのか?試乗の時間がもうちょっとだけ欲しかった。購入予定の方はディーラーで試乗して聞いてみてください。勿論、静かなのです。
 走行安定性
 ここを評価する基準が、一番難しい。クルマ全般の評価にすると、このクラスで問題にする所は先ず無い。ハイブリッド車の比較の枠に入れた時にどうか??元々、低燃費だけの目的に作られた物でもない。このクラスのクルマにもこれだけの意識を持って変えて行かないと「日本の高級車と言えない」あたりが本来の評価基準と思うが、該当する比較車種が見つからない。つまり、走行性能の評価で行けば、クラウンのゆったりとした走りと、FRのハイブリッドならではの違和感の無い旋回性能。胸のすく加速と静粛性に他ならない。オーナーのわがままを詰め込んで、至高の存在にある車にさえ、ハイブリッドというアイテムを持ち込み、新しい提案をする。
 高級車に乗るオーナーとしての意識に「世の中を考えた思考はありますか?」と提案しているのだと思う。流石にトヨタ!という感じで楽しい試乗でした。蛇足で・・・クラウンでは当たり前ですが、バックする時にミラーのポジションが下に変るのは視線変更してくれるのでとてもありがたいですね!!
 やっぱ〜くるまはのってみにゃ〜わからんけ〜!


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