No.11
タイトル:成熟された実用性
試乗車:日産 X-TRAIL



 X-TRAILとはこれで、2度目の試乗になる。前回(2000年か2001年だったと思う)試乗車は加給器がついた元気なモデルだった様な記憶があるのだが・・・運動性能を追い求めた、面白い車だったことはしっかり覚えている。当然、市場での評価も「扱いやすい」と「乗りにくい」の2つに分かれていた様な・・・・ビッグトルクでじりじり山を上がる人やスキーに出かける初心者などにはピーキーで扱いにくい・・・逆にある程度山を早く走る連中には楽しい運動性能だった。今度のモデルチェンジで外観を見る限り、プラットホームや基本形は引き継いでいそうなので・・・検証しに行ってまいりました。
 エクステリア
これに関しては、イメージとして一新された感じは無い。しかし、私個人としてはこの形がスパルタンで好きだ。丸く上級思考の4WDが増える中で、地味とも言える形だが、形には意味がある。余分につけた飾りなどいらない。質実剛健でも良いでないか!乗る人の個性が引き立つ車も道具としては間違いで無いと思う。
 インテリア
久しぶりにセンターパネルにオーディオのついていない車を見た。こんなにスペースがあったんだっけ?パネル周りの操作類も集約され、判りやすい。自由選択で良い。シートや中身は前回同様、多少の汚れは洗い流せ〜〜の勢いで掃除できる車のままで、グッドである。特にラゲッジスペースの自由度は向上しており、遊びの多様化にもついて行けそうな感じである。
 走行安定性
乗った瞬間に感じた事が、加給器がついていないのに、実用トルク域が抜群に使いやすいこと!排気量を間違えてしまいそうなぐらいの安定した加速感はECVTによるものと思われるが、やはり、5〜6年もたつと、かなりの進化を感じる。外側の変化からは想像もつかないぐらい、内面的な使いやすさは向上している。元々オールモードの4×4はお勧めの物だったが、ここに来て電子部品の進化か?格段に精密に・・・格段に繊細に・・・追従する。山をはじめて走る人でも、まず使いにくく感じる事はないだろう。サスペンションもバネより、ショックアブソーバーの質が向上したのかもしれないし、それをコントロールするブレーキや駆動配分が格段に良くなったのは間違いないだろう。走るレベルに応じて、効き方を変化させてくる感じはこつこつと煮詰めた仕事でないと生まれ無いと思う。私はここに日産の技術者の意地を感じる。多分、営業サイドからは「格下のムラーノ」になぜしない!と言う声も聞こえてきそうだが、こんなに良く作りこんだ、車をきちんと自身を持って売れないなら、車好きとして寂しく思う。
頑張って、軟弱になったSUVクラスに渇を入れてくれ!安くてもこんなにいいものが作れると・・・!
いや〜やっぱ車はのってみにゃ〜わからんけ〜


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