No.2
タイトル:アイデアを満載!?
試乗車:トヨタ Isis

 今月の試乗車はトヨタの「Isis」である。クラウンを販売している系列店での待望のミニバンである。 試乗の報告に入る前に、一言。
 最近のミニバンはサイズも用途も多彩になり、同じプラットホーム (車体を構成しているベース)でありながら、明確に性格の違いを出したり、ユーザーのニーズに 細かくあわせたりで、本当に車種が増えてきた。以前はチャンネル別(系列ディーラーが違う)で、 同種の車を殆んど名前だけ違う車で(良くてグリルやヘッド周りの変更)程度で出していた。 ユーザーもディーラーを選んで買う場合が多いので、一旦行きやすくなると、そのディーラーで一軒の 車をまかなう場合も多い。そこで、名前違いの車を出していたのだが、ニーズの変化に敏感な昨今は、 この系列ではこのイメージで…という具合に、差別化を明確にしている。その流れで生まれてきたのが 今回の試乗車「Isis」である。
 この車のベースは多分カローラベースの「ウイッシュ」と同じプラット ホームで構成されていると思われるが、ウイッシュに有ってアイシスにない物が・・・助手席の後ろの ピラーである。といっても付いていないのじゃなくて、ドアを開けると無くなってしまうのである。 そう!後部のドアに一緒に引っ付いて開いてしまうのである。当然、左側はフルオープン状だから、 今までのミニバンとかなり使い勝手が違うはず。重くなってしまった左後部ドアは電動を標準にして 対応している。
 そして、今回の最大の特徴はシートアレンジ、助手席ドアのフルオープン化に伴い、 椅子の使い勝手を随分と工夫してある。7人乗りの常ではあるが日頃は殆んど4人以下の乗員。そんな 時の遊び方として色々対応できるようにしたのが新しいと思う。走りはウイッシュよりちょっとマイルド な反応だが、箱の剛性感は十分だ。
 カタログを見て、調べてみないと判らないが、これだけのフル オープンなら、いつもの特殊車で介護用の車種も存在するはずである。ドライバーが車椅子の場合のもの が出ていればいいのだが、ピラー無しでここまで作れるのなら、輸出車ベースを車椅子用にアレンジ、 右フルオープンで運転席に昇降回転シートを装備してみてはどうだろう。もちろん、世界中で右、左用 として販売する。世界標準で・・・トヨタなら出来そうな気がする。
 今、環境に優しい車、リラックス できる、人に優しい車が増えてきて、いい傾向だと思う。が、日本の車には、世界で勝ち抜く為のものを、 もっとアイデアを!もっとシンプルに!2005年も試乗はウキウキで頑張ります。
 やっぱ〜くるまはのってみにゃ〜わからんけ〜!


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