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タイトル:世界基準は本当にヨーロッパ?
試乗車:トヨタ アベンシス

 今度のトヨタはヨーロッパで作ってきた車だ!ビスタで扱っている国産ヨーロピアン風・チューンの「ベロッサ」とはまた一味違った趣を見せると言う「アベンシス」ヨーロッパで鍛え上げられた実力というものを検証したく、試乗してまいりました。
 ディーラー担当者様の説明で「ドアの音から違う!」「静かなクルマ!」と伺い、日本の高級車をイメージして乗り込んだ。ドアを閉め、走らせる。20km〜30kmと徐々に加速しながら、受けた第一印象は、国産車によくある部屋感覚と異なり、クルマは道具だとしっかり主張する車の反応と、走りの為に犠牲にしたのであろう市街地の(タイヤから来る)ロードノイズだ。ドアの音は剛性感を感じるが重さを隠す為の蝶番が今時の力学。剛性がある分、オーディオを聞いても一定の周波数がスポイルされる事がわかる。この時点では静かなクルマとは言いがたい。反面、加減速のフィーリングは最高に良い。セダンのフェラーリと呼ばれるアルファ156より、ATの反応、サスペンションの追従性、「加速とエンジン音」以外はすべて上回ると私は感じる。ある特殊な走行路で最高速度領域の音やフィーリングを感じてみたが、これこそが、ヨーロッパ生まれ・・・「140kmからメーターで読めないところまで」でエンジン音、ロードノイズのバランスがものすごくいい。日本国内の高速道では味わえないのが残念だが、多分、アウトバーン、アベレージ180kmのクルマだと思う。峠で下りのワインディングを、N社やH社の「R」につい付いて行ってしまいそうな、軽快で旋回限界の高い足回り。それを押さえ込む限界ブレーキのレベルの高さは、ドライバーの技術を誤解させるに十分な高性能である。おまけに左右別温度のエアコン、むこうでは当たり前だけど、やっぱりありがたい。イタリヤ製の半額でこいつに乗れるのなら、アウディーT・Tに少し似た顔も、まんざら悪くなくなって来るのが不思議だ。しかし、「本当にヨーロッパ生まれは、良い事だらけなのか?」という点で、疑問を感じていたが、答は少し混んだ道で理解した。オーディオだ!低速時の室内音はステレオのおいしい音をスポイルしている。最近の国産では意図的に専用オーディオとして音の加工を施しているが、それがない分、寂しさを感じる。あくまで個人的な見解だが、オーディオの操作性も「トゥアレグ」同様、シンプルなデザインではあるが、視線を奪われる時間が長くなるレイアウトである。
 日本車流ダッシュパネルの使いやすさからすれば、ヨーロッパの上質も、日本では、すでに過去の価値観かも・・・と感じるのは私だけではないかもしれない。走りの本質から言えば、問題の無いことなのかもしれないが・・・私の報告!
 やっぱ〜くるまはのってみにゃ〜わからんけ〜!


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